ダムの種類

 いろいろな観点から、ダムの種類分けをすることが可能です。ダムの目的による分類については、こちら(→ダムの目的)を参照してください。
 ダムは、堤体材料、構造などにより分類されますが、よく使われる種類としては、次のようなものがあります。

○アーチダム
 コンクリートで作られたダムで、上から見た形がアーチ型なのでこう呼ばれます。アーチの持つ力学的特性によって、水圧の大部分を両岸の岩盤に伝えることにより、重力式コンクリートダムと比べ堤体を薄くすることができ、経済的ですが、ダムの両岸の岩盤に伝わる力が大きくなりますので、両岸に良好な岩盤が必要です。
 黒部ダム(→日本のダム:黒部)、温井ダム(→日本のダム:温井)、奈川渡ダム(→日本のダム:奈川渡)などが代表的なアーチダムです。

○重力式コンクリートダム
 コンクリートで作られたダムで、貯水池からの水圧をダムの重量で支える形式のダム。コンクリートダムとしては最も一般的なものです。ダムの重量を支えるのに十分な基礎岩盤上に建設することが原則です。
 奥只見ダム(→日本のダム:奥只見)、浦山ダム(→日本のダム:浦山)、宮ヶ瀬ダム(→日本のダム:宮ヶ瀬)、佐久間ダム(→日本のダム:佐久間(元))などがこのタイプです。

○中空重力式ダム
 コンクリートで作られたダムで、重力式コンクリートダムの一種ですが、その内部が空洞になっているダム。コンクリートの量は節約できますが、構造が複雑なので、畑薙第1ダム(→日本のダム:畑薙第1)、井川ダム(→日本のダム:井川)など昭和30年代から40年代にかけて造られたものが数例あるのみです。

○重力式アーチダム
 コンクリートで作られたダムで、重力式コンクリートダムとアーチダムの両方の特性を備え、それによって水圧を支えようとするダムです。新成羽川ダム(→日本のダム:新成羽川)、阿武川ダム(→日本のダム:阿武川)など、国内に10ダム程度あります。

○バットレスダム
 水圧を受ける鉄筋コンクリート版を扶壁(バットレス)で支える構造のダム。扶壁式ダムとも言われます。構造と施工が複雑で、国内で最近建設されたものはなく、丸沼ダム(→日本のダム:丸沼)、笹流ダム(→日本のダム:笹流)など大正から昭和初期にかけて造られたものが数例あるのみです。

○アースダム
 主に土を材料にして作られたダム。土堰堤とも言い、古くからあるかんがい用溜池などはこれに該当し、最近でも作られていますので、最も数の多いタイプのダムです。ロックフィルダムとともにフィルダムの一つです。堤高の高いものとしては、清願寺ダム(→日本のダム:清願寺)、長柄ダム(→日本のダム:長柄)、中里ダム(→日本のダム:中里)などがあります。

○ロックフィルダム
 岩石を多く使ったダムです。中央部に遮水を受け持つ遮水性ゾーン(コア)を持つタイプのロックフィルダムが多いですが、上流側の堤体表面をコンクリート、アスファルトなどで遮水するタイプもあります。高瀬ダム(→日本のダム:高瀬)、奈良俣ダム(→日本のダム:奈良俣)、手取川ダム(→日本のダム:手取川)などがロックフィルダムです。

○重力式コンクリート・フィル複合ダム
 重力式コンクリートダムとフィルダムとの二つの型式のダムが連続して一つのダムを形成している構造のダムです。竜門ダム(→日本のダム:竜門)、大川ダム(→日本のダム:大川)、忠別ダム(→日本のダム:忠別)などがこれに当たります。

○台形CSGダム
 日本で開発された新しい技術に基づくもので、堤体の断面が台形で、材料にCSGを使用したダムです。条件さえ合えば、コスト縮減、環境の保全などに有効です。まだできあがったダムはありませんが、建設中のものがいくつかあります。


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